【FXの自動売買プログラムを自分で作る】EA開発ガイド~(Section6)FXの基礎と基本を学ぶ~

すでにFXの経験が十分にある人はこのセクションを飛ばしていただいてかまわない。ほとんど経験のない初心者の方はEA開発の前に裁量取引である程度経験を積んでいただきたい。EAを開発するためにはある程度勝てる手法を自身で編み出せるようになる必要があるからだ。裁量取引でトントンか微増くらいのレベルになればEA開発に進んでいいと思う。裁量で全く勝てない状態でEA開発に進んでもEAの成績を上げるのは非常に難しい。

注意事項

本記事はFXの自動売買について紹介していますが内容を保証するものではありません。金銭にかかわる内容であるためご注意ください。参考にする場合は自己責任でお願いします。

前提知識

FX(外国為替証拠金取引)の初歩的な知識が必要となります。簡単なFXの入門書程度の知識があれば問題ありません。

FXについて全く知識がない方へのおすすめ書籍。超初心者向けの書籍で知識ゼロの人でも読みやすい。ただし、入門書なのでFX初心者以外にはおすすめできない。

[itemlink post_id=”17292″]

こちらは中級者向けの内容でFXの難しさについて解説している。

FX(外国為替証拠金取引)の基礎

最低でも入門書を何冊が読んでおいた方がいい。以下は筆者が気になるFXのポイントをまとめてみた。

[itemlink post_id=”17347″]

取引時間とサマータイム

サマータームは日本人にとって厄介。非常にわかりにくい概念なので注意したい。日本以外の海外は夏と冬で時計の時間が1時間ズレるの。まったく意味の分からない仕様であるが海外ではこれが当たり前のようだ。EA開発でこのサマータイムに気を付けなければならない点は「日本時間を意識したトレード」の時である。日本市場のオープンする日本時間9時を狙う場合は夏と冬でMT4の時間がズレてしまう。裁量取引なら自分で時計見ればいいけど、自動売買だとそうもいかない。日本時間を使うEAはサマータイムを考慮する必要がある。

サマータイムより重要なのが市場がオープンしている時間帯。よく言われるのが日本時間の23~24時(夏は22~23時)が流動性が高いと言われる。日本時間の9時も流動性が高く独特の動きをする。この日本時間9時のクセを知っておくと有利に取引可能。市場のオープン時間によって特徴的な動きがあるのでEAを開発するときはそのことも考慮しておきたい。他にも仲値が決定するごとうびと呼ばれる日も特殊な動きになる。

ごとうびについてはこちら。

五十日(ごとうび)のロングは儲かるか試してみた~バックテストを使えば実害なしであきらめがつく~

以下はMT4時間と日本時間、市場オープン時間の表である。MT4時間もサマータイムで切り替わるため逆に日本時間だけがズレる形となる。日本時間をまったく意識しないのであればサマータイムはあまり気にしなくていいのかもしれない。

MT4時間 日本(夏) 日本(冬) 東京(夏) 東京(冬) 欧州(夏) 欧州(冬) NY(夏) NY(冬)
0 6 7
1 7 8
2 8 9  
3 9 10
4 10 11
5 11 12
6 12 13
7 13 14
8 14 15
9 15 16        
10 16 17      
11 17 18        
12 18 19        
13 19 20        
14 20 21        
15 21 22        
16 22 23    
17 23 0    
18 0 1        
19 1 2        
20 2 3        
21 3 4        
22 4 5        
23 5 6        

スプレッド

スプレッドとは売り買いの価格差のことで実質「手数料」と思っていいだろう。流動性の高い時間や深夜早朝などはこのスプレッドが拡大することがある。EAを開発するときにはこのスプレッドが広がる時間帯なども考慮しておいた方がよい。

スプレッドはエントリー時(購入)とクローズ時(決済)時の平均価格になる。例えばエントリーで0.3pipsで決済時に0.7pipsだった場合平均の0.5pipsがスプレッドとなる。なので決済時もスプレッドの広がりを考慮しなければならない。

【初心者向けEA入門】スプレッドに注意して自動売買~スプレッドが開いたらエントリーを中断する~

スプレッドはすこしわかりにくい概念であるが裁量取引を何度かやっていれば雰囲気がわかってくると思う。

インジケーター

インジケーターとはチャート上に表示すし取引のサポートをしてくれる追加機能。インジケーターには様々なものがありそれぞれ特徴が違う。FXの入門書をみるといくつかインジケーターが紹介されているので参考にしてみよう。詳しい説明は割愛する。

自動売買にとってもインジケーターは重要。なぜかというとプログラムからインジケーターの値を取得して取引の参考にできるから。ロウソク足だけでもイケないこともないが通常はインジケーターを使用してEAを開発する。

どれを使うかは人の好みによるが「移動平均線」だけはしっかり覚えておいた方がよい。期間をズラしてどの時間足でどの期間が効くのか検証しておいた方がよい。基本どのインジケーターもそのまま使うだけでは全く効果なしと思っていい。一般的に言われる使い方をしてもほぼ確実にマイナスになる。そんなうまい話はございません。

Point

最低でも移動平均線はしっかり覚えておいた方がよい。

レンジ、トレンド、トレンドのはじまり

基本的にチャートには「レンジ」、「トレンド」の二種類だけ。方向感のないぐちゃぐちゃなチャートもあるが今の状態が「トレンド」か「レンジ」か「それ以外」か判断できるようにしておく。慣れてくるとレンジからトレンドのはじまるタイミングがわかるようになってくる。トレンドのはじまりにはクセがありこのクセがわかるようになると勝率がぐんとあがる。過去のチャートを検証するとトレンドのはじまりに何らかの特徴があるのがわかる。

MTF分析

チャートにはロウソク足と呼ばれるものがあり基本はこれを利用する。EAでもこのロウソク足をイメージして実装する。このロウソク足には時間軸があり長い時間軸になると全体を俯瞰できるようになっている。例えば日足と呼ばれる1日の取引を1本のロウソクにしたものである。短期間で取引する人(スキャルパー)は1分足や5分足をメインでみる。長期間ポジションを保有する(スイング)の場合は日足や週足など。中長期でトレードする人は1分足など見たりしないが逆に短期取引であっても日足を参考にする場合がある。見時間時間足よりも長い時間足の方が見ている人が多く重要になると一般的には言われている。

この時間軸を組み合わせて分析する手法がMTF(マルチタイムフレーム)分析である。1分前後の取引であっても上位足である5分足や1時間足などを参考にすることで予想の確率を高めることができる。特に日足の高値や安値などは意識されることが多く抜けた場合に大きく動くことが多い。

余談ではあるが筆者はMTF分析ロジックを入れたEAでバックテストをしてみたのだがあまり良い成績が出なかった。MA(移動平均線)を使って上位の時間足で方向感の目安をつかもうと思ったのだが失敗。MTFを使うならロウソクの高値安値の方が使えるかもしれない。個人的にはMTF分析にあまり期待しすぎない方がいいと思う。

利確と損切り

損切りとはマイナスになったポジションを決済すること。利確とは利益確定のことで損切りよりタイミングが難しいと言われている。一番怖いのは利益確定の失敗よりも損切りの失敗である。基本的にトレーダーのほとんどが損益確定が遅れる傾向にある。損益確定が遅れ利益確定が早まることをプロスペクト理論と言う。この状態になるとどうやってもマイナスまっしぐらとなる。ここから抜け出すためには「自分で決めたルール通りの損切りと利確」をする必要がある。必ず利益のでるルールがあったとしても裁量取引の場合はメンタルが邪魔をしてルールを無視して失敗することが多い。それを考えるとメンタルの影響を受けないEA(自動売買システム)のメリットは大きいと言える。

リスクリワード

リスクリワードとはエントリー時の期待値のこと。例えば狙った利益が9pipsで損切りラインが3pipsを予定していた場合。リスクリワードは3:1となる。このリスクリワードで取引して勝率が5割だった場合1トレード平均3pipsの利益となる。基本的には損小利大が良いとされるが損失確定が遅れリスクリワードが合わなくなることが多い。裁量であればルール通りの価格で利確、損切りしないとリスクリワードが安定しない。EAの実装でも基本的に損小利大でロジックを組む。

ナンピンでコツコツドカン

ナンピンとはポジションがマイナスになったときに同じ売り買い方向で再度ポジションをとる事。例えば買い(buy)でエントリーしてポジションがマイナスになったらはじめのポジションを決済せずに再度買い(buy)でエントリーすること。価格は常に波を描くように上下するのでナンピンすることでトータルで損益をプラスしやすくなる。ナンピンすることではじめのポジションを含めプラス決済できるので勝率が異常に高くなる。

このナンピンはマイナス方向に強いトレンドが発生すると強制ロスカットまで行く可能性が高い。例えば高い勝率で1回1万円の利益があったとしても、ナンピンでの負けは1回100万円とかになる。長期間積み重ねた利益が強いトレンドの発生で吹き飛ぶのである。為替の価格は常に上がったり下がったりするのだがまれに上がりっぱなし、下がりっぱなしということがあり、そのタイミングで逆方向にナンピンしていると破産までまっしぐらなのである。

ニコ生やYoutubeの退場したトレーダーのほとんどがナンピンで資産を溶かしている。強いトレンドに巻き込まれて破産するのが年に1、2回なので運が良ければ数年は助かることがあるかもしれないがいずれ破産する。

追撃

追撃とは保有ポジションがプラスの状態でエントリーサインがでて追加エントリーすること。これはナンピンと違いルール通りのエントリーなので問題ない。強いトレンドに乗った時に追加エントリーをしてさらに利益を伸ばすことができるナンピンとは真逆の利益となる。追撃はポジションを助けるための追加エントリーではなくルールで決めたエントリーサインがたまたまポジション保有中にでただけなのである。

サポートとレジスタンス

サポートラインとは下値を支えるような線のことを言う。レジスタンスラインとは上値を押さえつける線のこと。ロウソクがレジスタンスラインを超えてサポートに切り替わるタイミングがありこれをサポレジ転換と呼ぶ。このサポレジ転換が起きるとトレンドが発生しやすい傾向がある。

水平線

サポートとレジスタンス以外に意識されやすい水平線がある。以下の例だと古いサポートラインがまた効いていたりする。レジスタンスも同じで以前のレジスタンスラインが意識されていることがある。なのでサポレジライン以外で水平線を引くことで何かしらの目安になる。特に利確や損切りの目安に使いやすい。水平線はヒゲを使う場合と実体を使う場合があるがどちらが効くかはその時次第である。

水平線以外に斜めに引く直線のトレンドラインがあるがこれも効くか効かないかはその時次第。個人的にはトレンドラインよりも水平線の方が有効な気がしている。なぜならば自動売買システムから見るとトレンドラインよりも水平線の方が使いやすいからである。水平線であれば線の値を金額として見れるがトレンドラインの場合時間によって価格がかわり計算が複雑になってしまう。

ファンダメンタル(経済指標)

ネットで調べると「経済指標カレンダー」なるものが出てくる。このカレンダーにはどの程度価格が動くかの目安などがある。ドル円の場合であれば日本か米国の経済指標により大きな値動きが発生することがある。有名なところでは毎月第一金曜日に発表される米国の雇用統計で非常に流動性が高くなる指標である。EAの実装方法によってはこの指標時間に停止させる等の対応が必要になる場合がある。指標をEAの実装に組み込むのはちょっと難しいと思うが指標発表時の特殊な値動きは注意した方がよい。

順張りと逆張り

エントリーのタイミングとしては基本的にこの2パターン。順張りとはトレンド方向にエントリーする方法。上昇トレンドにある場合は「押し目買い」と呼ばれ上昇中の波で価格が下がったタイミングで買う。その逆は「戻り売り」と呼ばれ下降トレンドでのエントリーとなる。

逆張りとは買われ過ぎや売られ過ぎでトレンドと逆方向にエントリーすること。RSIの30以下や70以上、ボリンジャーバンドの3αタッチなど。個人的には順張りよりも逆張りの方が難しい気がしている。

切り上げと切り下げ

切り上げとは上昇トレンドで発生するもので「上値切り上げ」と「下値切り上げ」がある。上値切り上げとはロウソク足の高値が徐々に切り上げっていくこと。

上昇トレンドの波の頂点がすこしづつ切りあがっている。

上昇トレンド中に波の下限がすこしづつ上昇している。

切り下げはこれの逆である。この切り上げや切り下げでトレンドを判断することができる。

実践(裁量取引の練習)

はっきり言って入門書を読んだだけだとよくわからないと思う。実際にやってみるのが早い。デモで軽く遊んでみるのもいいし。低ロットが使える本番口座で成績を管理しながら練習するのもいいだろう。

裁量取引の練習

自身のルールを決めてそのルールでどの程度勝てるか検証してみるのが練習にちょうどよい。ゴールデンクロス、ダブルボトム、サポレジ転換などルール通りのリスクリワードで取引できるかなど試してみるもの勉強になる。三カ月もやれば雰囲気はつかめてくると思う。間違っても練習中にロットを上げたりしないように注意していただきたい。

勝率の高い場所を見つける

いくらEA開発スキルがあったとしても的確なエントリーポイントを見つけられないと勝ことはできない。初心者であれば裁量取引でどのようなチャートで勝率が上がるかしっかりと見極める必要がある。やみくもにEAを実装しても成績は上がらないのでチャートをじっくりと観察しチャートの波の偏りを見つけ出す必要がある。

まとめ

入門書はざっくり読んだらそれでおしまいでよい。三か月ほど裁量取引で練習しそのあと復習で入門書を読むと内容がよく理解できると思う。実際に触って体感してみないと理解しづらい。EAが実装できるようになれば自身の手法をバックテストで検証できるようになる。裁量でトントンくらいまでの成績になるまで勉強することをおすすめする。

ポイント
  • 初心者はFXの入門書を何冊が読んでおく
  • 初心者は裁量取引で三カ月も実践すれば雰囲気がつかめる
  • 裁量取引である程度勝てるようになればEA開発開始できる

低ロットであればメンタルをやられたりしないので良い練習になると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です