【EA開発ガイド】Part 9 フォワードテスト検証 – 2021年7月18日 本番環境ではバックテストと大きく乖離することがあるため少額でのテストが吉

フォワードテストをしていたEAの成績が両極端だったので参考のためレポートとしてまとめた。稼働させた自作EAは日本時間に順張りをする「EA08」とごとうびにロングする「EA10」のふたつである。両方とも長期間のバックテストで好成績のEAなので期待していたのだがそんな甘い話は無かった。EA10の結果PFが0.13とありえない成績。最大ドローダウンが初めに来ただけだと思いしばらく運用したがまったく振るわず。多少の浮き沈みがあるにしてもこれはひどすぎる。一方順張りのEA08は予想通りの成績。バックテストの好調な時と同じPFをたたき出した。EA10は流動性の高い時間帯なので最大ドローダウンが大きくその波を受けてしまったのだと思う。さらに決済時にスプレッドの開きが大きく決済が遅れたのも原因。この検証でバックテスト環境と本番環境が違うのだとよーくわかった。EA10だけロットを4倍にしていたので被害も4倍に・・・。何が起こるかわからないのでフォワードテストは少額で実施した方がよさそうだ。

注意事項

本記事はFXの自動売買について紹介していますが内容を保証するものではありません。金銭にかかわる内容であるためご注意ください。参考にする場合は自己責任でお願いします。

EA運用レポート(フォワードテスト)

EAを12個作ってまともに使えそうな2つをフォワードテストした。両方ともバックテストで高いPFであったが結果は両極端になってしまった。

検証期間 EA名 元手 取引数 損益 PF
2021.06.16 -2021.07.09 EA08 500,000 198 34,920 1.91
2021.05.10 -2021.07.09 EA10 500,000 17 -34,260 0.13

EA08(日本時間の順張り)

日本時間で順張りをする簡単なロジック。パラメーターをいくつか変更して動作し8万通貨で運用。バックテストでのPFは1.29だったので予想より成績がよい。

途中で損益が2万円から5千円にまで落ち込んでいるところがある。最大ドローダウンが15,000円ほどあるので大きなマイナスの波が来た時が怖い。損益の動きはほぼバックテストと同じなのでもうしばらくこのロットで検証してみたいと思う。

EA10(ごとうび順張り)

バックテストではPFが2を超えていたのだが現実はこちら。はじめの方のマイナス1万円はシステムのバグで決済が遅れたのが原因。バグが無ければ損益が25,000円くらいになったはず。

しょっぱなのロスカットでマイナス2万円と出鼻をくじかれてしまった。スプレッドの広がりもそうだが検証期間中にことごとく逆走。怖くてこれ以上運用できない。やるとしてもロットを下げて運用したい。

結果検証

スプレッドが広がる時間帯に取引するEA10はバックテストより成績が悪い。

EA08の結果検証

予想したPFが1.1~2.3だったのでかなり良い方に転んだ。最大ドローダウンも乗り越えてプラス収支となった。強いトレンドが発生した時に一気に収益を伸ばすパターンだろうか。レンジ相場が連続した場合に最大ドローダウンがどこまで行くか気になるところ。

EA10の検証結果

バックテストでPFが2以上あったので期待したのだがこのざま。しょっぱなのロスカットが非常に痛い。最大ドローダウンが3万円近くありこのまま運用できない。悪い方向に結果が偏りかつスプレッドの開きもありこの結果になったと思う。ごとうび限定なのでバックテストのサンプル数も限られるため安定しない可能性が高い。しかし、PFが0.13とは短い期間だったとしてもあまりにもひどすぎる。ロットを落として引き続き検証しようかとも考えたがちょっと怖くて使えない。

まとめ

ま、さ、か、ここまでバックテストと結果が乖離するとは思わなかった。運悪くEA10だけロットを上げていたので実被害も出てしまった。EA08は短い期間ながらもPF1.91と好成績で逆に心配になってしまう。EA10はもう怖いので使いたくない。EA08を最低ロットでもうしばらく運用して安定しそうなら増額したいと思う。

ポイント
  • バックテストとフォワードテストで結果が大きく乖離することがある
  • 流動性が高くスプレッドが広がる時間帯は要注意
  • フォワードテストは出来るだけ少額で運用するのが吉

フォワードテストは可能な限り少額で実施することをおすすめします。

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